
子どものためのよりよい教育環境を求めて引越しをする公立小移民が日本人だけでなく中国人のあいだにも拡がっているとニュースになっています。
公立小学校は住んでいる地域により通う学校が決まるので、その地域(決められている学区域)に引っ越せば、自動的に指定の小学校に入学することになります。
建前上は公立小学校に差はないことになっていますが、現実的には「名門」と呼ばれるような学校があります。その学校の学区域を狙って引越しをするのが公立小移民です。
公立小移民のターゲットとなっている東京都の公立名門小学校をまとめました。
学校名 | 区 | 住所 | 児童数 | クラス数 | 読み方 |
---|---|---|---|---|---|
番町小 | 千代田区 | 六番町8 | 416 | 2〜3 | バンチョウ |
久松小 | 中央区 | 日本橋久松町7-2 | 993 | 4〜6 | ヒサマツ |
白金小 | 港区 | 白金台1-4-26 | 760 | 3〜5 | シロカネ |
青南小 | 港区 | 南青山4-21-15 | 687 | 3〜4 | セイナン |
窪町小 | 文京区 | 大塚3-2-3 | 960 | 4〜5 | クボマチ |
誠之小 | 文京区 | 西片2-14-6 | 949 | 4〜6 | セイシ |
千駄木小 | 文京区 | 千駄木5-44-2 | 822 | 4〜5 | センダギ |
昭和小 | 文京区 | 本駒込2-28-31 | 842 | 4〜5 | ショウワ |
東山小 | 目黒区 | 東山2-24-25 | 1047 | 5〜6 | ヒガシヤマ |
児童数、クラス数は令和6年度。データ出所:東京都教育委員会「令和6年度 公立学校統計調査報告書」
文京区の4校は頭文字をとって「3S1K」といわれています。
ここが名門中の名門で、この4校を狙って引っ越してくる「移民」が多いそうです。
私立中・国立中への進学率が高い地域(市区町村)は次のようになっています。
市区町村 | 全体 | 男子 | 女子 | |
---|---|---|---|---|
1位 | 文京区 | 50.7% | 48.8% | 52.8% |
2位 | 港区 | 49.3% | 44.2% | 55.0% |
3位 | 中央区 | 47.9% | 45.5% | 50.3% |
4位 | 千代田区 | 44.0% | 45.4% | 42.6% |
5位 | 渋谷区 | 42.8% | 41.8% | 43.9% |
引越しなどにより東京都外へ進学した児童は除いで算出。
出所:東京都教育委員会「令和6年度 公立学校統計調査報告書【公立学校卒業者(令和5年度)の進路状況調査編】」
東京都全体では21.1%(区部26.7%、市部10.9%)なのに対し、私立進学率が最も高い文京区は50.7%。2人に1人は私立・国立中に進学しています。
2位の港区は男女差が大きく、男子44.2%に対し、女子は55.0%。
女子児童だけの進学率なら港区が東京都で最も高くなっています。
なお、6位以下は目黒区、世田谷区、新宿区、豊島区、品川区とつづき、11位に市部で最も高い武蔵野市(34.0%)が入っています。