
都立中高一貫校の入学試験は、私立中学などで行われている科目別の入学試験とは異なり適性検査という独自の試験が行われます。
このため私立中学受験とは別の対策が必要です。
適性検査は中学校により2種類から3種類を受けなければなりませんが、いずれも特定の科目の試験ではなく総合力を試されるような内容です。
学んだ知識を活かして、いかに課題を解決するのかが問われます。普段から机上の勉強だけではない視点を持っておくことが役に立ちます。
都立中高一貫校だけ受験する場合の勉強法
大学入試の実績が高いことや授業料の面から都立中高一貫校の人気が上がっています。このため、私立中学受験は入学後の学費などを考えてあきらめている人の中には、都立中高一貫校だけ受験(受検)するということが増えてきています。
都立がダメだった場合は、地元の公立中学校に進んで、高校受験に備えるというもの。この方法だと、家計にとってメリットがあるだけでなく、子どもたちにとってもメリットがあります。
つづきは下記からご覧ください。
都立中だけ受検する場合の勉強法
私立中学は受験しないで都立中だけ受検する場合の勉強法について解説しています。都立中一本に絞った効率的な学習方法で、小学校生活を充実させながら、合格も勝ち取ってください。
都立中の合格判定は、筆記試験となる適性検査と小学校の成績による内申点で行われます。適性検査と内申点の割合がどのぐらいかは学校により異なり、令和4年度入試では下記の通りでした(令和5年度入試も同じ)。
2023年2月3日に行われた都立中一般枠の倍率は、男子では両国中と桜修館中が前年よりも倍率が上昇、女子では両国中、大泉中、小石川中、桜修館中、南多摩中、三鷹中の6校が前年よりも倍率が上昇しました。
本サイトでは都立中高一貫校を目指す人のための情報を掲載しています。
東京都の公立中高一貫校は2005年に白鴎高等学校附属中が開校したのが最初で、現時点(2023年)で全部で10校(千代田区立の九段中を除く)です。
2011年に第一期生が高校を卒業し、都立の中高一貫校からも現役での東大合格者が出るなど人気になっています。
都立に限らず私立も含めた中高一貫校のメリットには、
などがあります。
都立の中高一貫校は大きく2種類に分かれます。併設型中学と中等教育学校です。
併設型中学とは、高校の付属中学のことで、都立中高一貫校では下記が併設型になります。
中等教育校とは、高校と一体化した6年間のカリキュラムとなる下記の学校です。
いわゆる入学試験は各中学ごとに行われます。私立中学の入試では、国語、算数、社会、理科といった科目別の試験が行われますが、都立中高一貫校では適性検査というものが行われます。
このため都立中高一貫校の場合は、試験を受ける「受験」ではなく、適性検査を受けるという意味で「受検」という漢字を用いています。
合格者の判定は、この適性検査の結果と小学校での成績(5年と6年のときの成績)をもとに判定されます。
2023年の都立中(一般枠)の受検倍率は、男子枠2.98〜4.84倍、女子枠2.69〜6.25倍でした。学校により倍率に差がありますが、長期的には以前よりも低下傾向にあります。
男子 | 女子 | |||
---|---|---|---|---|
学校名 | 2023年 | 2022年 | 2023年 | 2022年 |
白鴎中 | 3.40 | 4.00 | 4.96 | 5.98 |
両国中 | 4.66 | 4.63 | 4.64 | 4.51 |
富士中 | 3.21 | 3.21 | 3.71 | 4.15 |
大泉中 | 3.90 | 4.04 | 4.85 | 4.53 |
武蔵中 | 2.98 | 2.99 | 2.69 | 2.90 |
小石川中 | 4.06 | 4.06 | 4.50 | 4.24 |
桜修館中 | 4.25 | 3.98 | 5.86 | 5.65 |
南多摩中 | 3.79 | 4.01 | 4.30 | 4.28 |
立川国際中 | 3.14 | 4.35 | 4.17 | 5.42 |
三鷹中 | 4.84 | 5.49 | 6.25 | 5.94 |
(東京都教育委員会ホームページ公表データより作成)
赤字は前年より倍率が上がったところ。
前年より倍率が上がったのは、男子枠では両国中と桜修館中。女子枠では両国中、大泉中、小石川中、桜修館中、南多摩中、三鷹中でした。
都立中高一貫校への入学資格は、
の2つ。神奈川県など他県から通学するいわゆる越県入学は認めていません。
都立中に合格するには各校ごとの出題傾向にあった勉強をすることが大切です。学校別にまとめていますので参考にしてみて下さい。