都立中適性検査での資料読み取り問題演習
都立中の適性検査では、資料の読み取り問題がよく出題されます。
オリジナルのサンプル問題を作成したので、演習に活用してみてください。
次の資料は日本列島の姿についてまとめたものです。資料を参考に下記の設問に答えなさい。
都立中適性検査の演習(1)
【資料】日本列島の姿
地域 | 日本の総面積に占める割合 | 構成島数 |
---|---|---|
全国 | 100.0% | 6,852 |
北海道 | ( A ) | 509 |
本州 | 61.1% | 3194 |
四国 | 5.0% | 626 |
九州 | ( B ) | 2160 |
沖縄 | 0.6% | 363 |
(総務省統計局「日本の統計2014」をもとに作成)
【設問】
(A)(B)に入る数字の組み合わせとして正しいものを選択肢ア〜エの中から選びなさい。
- ア … (A)11.9%、(B)15.3%
- イ … (A)15.1%、(B)18.2%
- ウ … (A)18.8%、(B)12.0%
- エ … (A)22.1%、(B)11.2%
都立中適性検査の演習(1)の正解と解説
【解き方】
この問題を解くために必要なのは「資料を読み取る能力」と「地理に関する知識」です。
資料の読み取りと知識で解く問題は都立中高一貫校の適性検査では良く見られます。
まず最初に、資料から(A)と(B)を足したものがいくつになるかを求めます。全国の100%から本州、四国、沖縄を引いたものが北海道(A)と九州(B)を足した数字になります。
100%−61.1%−5.0%−0.6% = 33.3%
これで、(A)+(B)が、33.3%だということが分かります。
選択肢アからエの中で(A)+(B)が33.3%になっているものを探します。
- ア … (A)11.9%、(B)15.3% → (A)+(B) = 27.2%
- イ … (A)15.1%、(B)18.2% → (A)+(B) = 33.3%
- ウ … (A)18.8%、(B)12.0% → (A)+(B) = 30.8%
- エ … (A)22.1%、(B)11.2% → (A)+(B) = 33.3%
候補が2つ残ります。
- イ … (A)15.1%、(B)18.2% → (A)+(B) = 33.3%
- エ … (A)22.1%、(B)11.2% → (A)+(B) = 33.3%
あとは「北海道と九州のどちらが大きいか?」という日本地理の知識です。
北海道(A)のほうが九州(B)よりも大きいので、「エ」が正解になります。
資料にある「構成島数」は、この設問を解くには関係ありません。関係あるデータだけを見つけて正解を導くという能力も都立中高一貫校の適性検査では問われるので注意しましょう。
【正解】
- エ … (A)22.1%、(B)11.2%
都立中適性検査の演習(2)
次の資料は日本の河川を流域面積の広い順にまとめたものです。
資料を参考に下記の設問に答えなさい。
【資料】日本の河川(流域面積順)
河川名 | 流域面積(平方キロメートル) | 河川の長さ(キロメートル) |
---|---|---|
利根川 | 16,842 | 322 |
石狩川 | 14,330 | 268 |
信濃川 | 11,900 | 367 |
北上川 | 10,150 | 249 |
木曽川 | 9,100 | 229 |
十勝川 | 9,010 | 156 |
淀川 | 8,240 | 75 |
阿賀野川 | 7,710 | 210 |
最上川 | 7,040 | 229 |
天塩川 | 5,590 | 256 |
(総務省統計局「日本の統計2014」をもとに作成)
【設問】
上記のうち河川の長さ1キロメートルに対する流域面積が最も広い河川を答えよ。
都立中適性検査の演習(2)の正解と解説
【解き方】
この問題の解き方は難しくありません。
それぞれの河川について、「流域面積÷河川の長さ」を求めて、最もい大きいものを選べば正解にたどり着けます。
具体的には、利根川なら、16,842÷322=52.3…と計算していく方法です。
ただし、このやり方では時間がかかります。
都立中高一貫校の適性検査は問題量が多いので、簡単な問題は速く解くことも必要です。
そうしないと、時間切れになり、ほかの問題が解けなくなってしまいます。
上記の問題であれば、一つ一つ計算しなくても見ただけで判断できます。
速く解くためのポイント
ここでは、河川の長さが一番短いものを探すと、淀川だということが分かります。
淀川の河川の長さは75で、流域面積は8240。
流域面積が長さ100倍以上と考えることができます。
100いくつかまでは計算する要がありません。
ポイントは100倍以上と数字を簡単にすることで、いちいち計算しなくても済みます。
100倍以上になっているものがあるかだけ、ほかのものと比較します。
例)利根川16,842(流域面積)が、322(長さ)の100倍以上か。
淀川以外にはないので、淀川が答えとなります。
知識として知っておきたいこと
淀川は河川の長さは短いのに流域面積が広いということで有名です。
地理の知識として知っていれば、問題を見た瞬間に答えが分かります。
中高一貫校の入試では、知識がなくても解ける問題でも、あったほうがより速く解けるということがあるので、入試で出るような定番の知識は覚えておきましょう。
【正解】
- 淀川